書籍

満点の星空の下で何を感じるか 〜 星野道夫さんの本を読んで感じたこと

星野道夫さんの本を読んでいる。
 
星野さんが雄大なアラスカに憧れてその地を訪れ、そして写真家になっていく、その想いと熱意と、星野さんがアラスカの自然を見る感性とが入り混じり、この本を読んでいると何故か心が揺さぶられる。自然と涙が出てくるので、人前で読むのは要注意だ。
 
星野さんはアラスカの動物や風景を撮ってこられた写真家。
 
ロシアはカムチャッカ半島での撮影中にヒグマに襲われて亡くなられている。そのニュースは聞いたことがあった。1996年8月のことだと言うから今からちょうど20年前のことだ。43歳だったらしい。星野さんのことは全然知らなかった。記憶にあったのは、ヒグマに襲われて亡くなった写真家の方がいたということだけで、その方が星野さんであることも知らなかった。
 

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アミ 小さな宇宙人 〜 出会いのタイミングは何かに導かれているのかも

アミ 小さな宇宙人

この本は、熱海の坂爪圭吾さんの家にある「わたり文庫」の本棚から持ち帰った本。
 
わたり文庫の本棚は、台所にある古い水屋を本棚として使われていた。なんとも言えない優しい雰囲気を醸し出していたその水屋の中に、全国から届いたのであろう本が綺麗に丁寧に整理されていた。
 
その中にこの本があった。なぜか惹かれるその一冊の本を手に取ってみたら、偶然横にいたかおりさんに良い本だと薦められた。その瞬間にこの本を持ち帰ろうとそう思った。
 

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親は100%間違っている 〜 長倉顕太さんの新刊本感想

長倉顕太さんが新しい本を出した。
 
親は100%間違っている
 
なんとも過激なタイトルだ。
自分も一人の親として、100%間違っていると言われてちょっと苦笑。
いかにも長倉さんらしいなと。
 
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この本を読んで一番感じたのは、私は長倉顕太という人に出会えて本当に幸せだということだ。私がずっと悩んでいたことや疑問に感じていたことに対して既成の価値観を破壊し、実に明快で分かりやすい私に必要な価値観に気づかせてくれる。自分が本当につまらないことで悩んでたのだと気づかせてくれる。
 

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ミシェル・ウェルベック「服従」

この本は、フランスがイスラム政党に政権を握られ、イスラム社会に変貌していくというフィクションを書いた話。

本書の中でヨーロッパの凋落を述べる有力な政治家であるルディジェの言葉

人類の頂点にあったこのヨーロッパは、この何十年かで完全に自殺してしまったのです

ヨーロッパ全土にアナーキズムとニヒリズムが起こり、それは暴力を喚起し、あらゆる道徳的な法を否定しました。それから、何年か後、第一次大戦という正当化できない狂気によって何もかもが終わりました

世界で最も文明化を遂げていたフランスとドイツがこの信じがたい殺戮に自らを投じたのだから、ヨーロッパはもうお終いなのです

実際、西洋型の資本主義社会がもう限界を迎えていると、なんとなく多くの人が感じているのではないかと思う。

 

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長倉顕太さん初のリアル本発売「超一流の二流をめざせ」感想

長倉顕太さんの初めてのリアル本『超一流の二流をめざせ』を読み終えました。

 
人間の性として何故自分がそのような行動を取ってしまうのか。
それを否定するのではなく、理解した上で、自分がどのような行動をとるべきかということを教えてくれる。
単なる座学ではなく、自身の経験や今までの編集者として多くの成功者を見てきた長倉さん自身の現実的な目からそれを教えてくれる。
 

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『君の膵臓をたべたい』 住野よる著 双葉社

最近話題のこの小説を読みました。
 
友達を作らず他人に興味を持たない根暗な男子高生と明るく誰からも好かれるタイプの普通に可愛い女子高生との友情(ほのかな恋?)を描いた作品。
 
単なる恋愛青春小説などではなく、生きるとは何か、死とは何か、人と関わるとな何か、人と向き合うとは何かか、そんなことを考えさせてくれる素晴らしい作品でした。
 

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加藤秀視最新刊 ー「ONE」の感想(恐れと愛って?)

「恐れ」と「愛」の関係

この本では、「恐れ」と「愛」について気付かされる。

人は繋がりを求めているのに、「恐れ」があってそれができない
そうではなく、「愛」を持って、相手と接することが必要

当たり前のことだけど、みんなできていない
なぜ、当たり前のことができないのか

その「恐れ」というものから自分が気付いたことを書きたいと思う。

 

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