娘が学校に行きたくないと言ってきた 〜 子供を信じるとはどういうことか

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半年ぐらい前かな、高校二年生の娘から電話があり「学校に行きたくない」と言ってきた。
 
ちょうど3年前、中二の時にもそんなことがあった。学校行きたくない、塾に行きたくない、塾を変わりたいって突然言い出した。
 
高校に入って、楽しそうに学校に行ってて安心してたのに、えー、またかよって感じだった。
 
中学の時の自分はなんとか塾をやめさせないようにしようとしたことを覚えている。塾をやめたら進学する高校のレベルが下がるとか、そうなったらこの子はどうなるんだろうとか、そんなことを不安に思ったし、なんとか塾をやめないように、それがお前のためだって説得してた。
 

今回も電話を受けて不安がバーっと出て来た。学校に行きたくないってどういうことって。そんなんで大丈夫なのか、何かあったらどうしようかと不安に思った。話を聞いて、自分にも原因があるんじゃないかと少し娘を責めてしまった。
 
娘を責めてしまったのは、自分自身の不安からだ。子供のことを不安に思うのは自分の問題であって、考えるべきは、きっと不安で辛くて悲しくて電話をしてきている娘のことのはずだと気がついた。
 
何故、私に電話をしてきたのか。
 
きっと、怒られるかもしれないと思ったけど、それ以上に何かを求めて勇気を出してかけてきたのだろうし、そこで自分の不安から娘を責めてしまった自分はなんてダメな親なんだろうって思った。
 
大好きな自分の娘なんだから信じよう。話を聞いて不安になったけど、でも大丈夫に決まっている。学校なんか行かなくたって、クラスで嫌われたって我が娘は大丈夫、自分にそう言い聞かせ、自分の意見を押し付けるのではなく、「好きなようにすれば良い、学校嫌なら行かなくて良いよ」と伝えた。
 
それから、一生懸命自分で考えたらしい。
そして、自分で問題を解決し始めた。
 
すごく苦しかったけど、関係が悪くなった友達たちと話をしたそうだ。そしたら、自分のダメだった部分に気づいたらしい。自分がいかに相手のことを考えずに行動していたのかに気づいたのだそうだ。
 
何故勉強をしないといけないのか。
 
そんなことも一生懸命考えたらしい。
 
勉強することと自分が幸せになることは関係ないんじゃないか。何故大学に行かないといけないのか、世の中には、学歴がなくてもとても幸せに生きている人がいる。なのに自分は何故勉強して大学に行こうとしているのか。勉強嫌いだから、学校辞めてバイトして好きなものを買って、それでも十分に幸せなんじゃないかって思うって。
 
大人の目から見ると甘いなと思う部分はあるけど、自分はどうしたいのか一生懸命考えているようだったので、すごく良い気づきをしているなって本当に感心した。
 
以前の自分は、子供のことを全く信用していなかったのだろう。子供の将来がと言いながら、自分のプライドのことを考えていたのではないかと思う。
 
 
 
子供を信用するということは、子供がなんでも言うことを聞いてくれて、自分の期待に応えてくれることを信じるということではなく、子供が自分の思い通りに生きていく、どんな人生を子供が歩もうともこの子は絶対大丈夫だと信じ、そんな子供の人生を応援してあげるということだと思う。
 
大丈夫だと信じるのは、自分自身だ。子供がどんな人生を歩もうとも、それをみて自分が大丈夫であって、子供を応援してあげれる。自分自身の不安から子供を自分の思い通りにしようとするのではなく、子供にどんなことがあっても自分が大丈夫だと思えるからこそ信用してあげれるということなのだと思った。子供にとやかく言う前に、自分が一番しっかりしなきゃダメなんだと思う。
 
彼女が一生懸命考えた結果行き着いた結論に一番驚いた。
 
娘が言い出したのは、「2年生の間は一生懸命勉強をしてみる」ということだった。クラスメイトに自分の反省を示すのも、先生に自分の希望を認めてもらうにしても、自分がきちんとしていないと、自分が頑張りを示さないと無理に決まっていると。 
 
ちょっと泣けた。
 
とは言いつつ、それからしばらく経つけどあまり勉強してる気配はないな。まあ、いいけど。
 
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