『君の膵臓をたべたい』 住野よる著 双葉社

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最近話題のこの小説を読みました。
 
友達を作らず他人に興味を持たない根暗な男子高生と明るく誰からも好かれるタイプの普通に可愛い女子高生との友情(ほのかな恋?)を描いた作品。
 
単なる恋愛青春小説などではなく、生きるとは何か、死とは何か、人と関わるとな何か、人と向き合うとは何かか、そんなことを考えさせてくれる素晴らしい作品でした。
 

人と関わることを避けてきた彼が、ひょんなことから出会った桜良(さくら)ちゃんとの関わりを通じ、多くのことに気づき、多くのものを得ていき、そして変わっていく。
 
初めは流されるまま桜良ちゃんに引っ張られ仕方なしにと思っていたのに、いつの間にか桜良ちゃんと一緒にいることの楽しさに気づく。
 
両極端と思える二人は、向いている方向が180度ちがう。その二人が何故惹かれ合うのか、その意味を彼が理解した時には、残酷な現実が待っている。
 
自分と桜良ちゃんの向いている方向は180度違うと思っていたが、背を向けてそっぽを向いているのではなく、お互いの方を向いているだけだなんだということに気づいた。自分が桜良ちゃんを必要としていただけではなく、桜良ちゃんも自分のことを必要としてくれていたのだと気づいた。
 
でも、もう何もできない自分に気づき、絶望し、でもまた、それでも彼女がいたおかげでそこから這い上がっていく。
 
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最後は涙が止まりませんでした。
 
ぜひ読んで、題名の「君の膵臓をたべたい」の本当の意味を知った時の感動を味わって欲しいと思います。
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