満点の星空の下で何を感じるか 〜 星野道夫さんの本を読んで感じたこと

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星野道夫さんの本を読んでいる。
 
星野さんが雄大なアラスカに憧れてその地を訪れ、そして写真家になっていく、その想いと熱意と、星野さんがアラスカの自然を見る感性とが入り混じり、この本を読んでいると何故か心が揺さぶられる。自然と涙が出てくるので、人前で読むのは要注意だ。
 
星野さんはアラスカの動物や風景を撮ってこられた写真家。
 
ロシアはカムチャッカ半島での撮影中にヒグマに襲われて亡くなられている。そのニュースは聞いたことがあった。1996年8月のことだと言うから今からちょうど20年前のことだ。43歳だったらしい。星野さんのことは全然知らなかった。記憶にあったのは、ヒグマに襲われて亡くなった写真家の方がいたということだけで、その方が星野さんであることも知らなかった。
 

私は、高校の時から写真を撮るのが好きで、高校の時はNikon FE2というカメラを持っていた。当時、友人の間で一眼レフのカメラがちょっとしたブームになっていて、分不相応なものを我儘を言って両親に買ってもらったものだが、さほど裕福ではなかった我が家を考えると、そんな高価なものを買ってくれた両親には今更ながら頭が下がる思い。そんなことも、自分に子供が出来て、子供と向き合って初めて感じることが出来た。
 
今もNikonの一眼レフを持っていて、代を重ねて5台目かな。Nikonが好きで全部Nikon。人にも必ずNikonを勧める。理由はNikonが好きだから。
 
IMG_3073

今の愛機、Nikon D500

 
ずっと写真は撮っているけど、本気で写真家になろうとは思わなかったし、なり方も分からなかった。写真家になるなんて人は特殊な人だと思っていたし、そんなものでお金を稼げないだろう、だからそんな道を行くのは間違ってる、そんなことを思っていたように思う。「お金を稼げない=幸せではない」みたいなことしか考えられてなかったのだろうと思う。でも、今ならわかる、なり方とか特別な才能なんかではなく、大切なのは想いなのだということが。
 
星野さんは、北海道やアラスカの自然に魅せられたのが先で、その想いを写真に収めていて写真家と呼ばれる人になった。写真家にどうなるかを考えてスタートしたのではなく、アラスカに対する思いが先にあったということかと思う。大切なのは、目の前にあるものに感動すること、目の前にあることに集中すること、自分の思いに正直になることなのだろうと思った。
 
世の中には本当にすごい人がたくさんいる。すごいものがたくさんある。世の中には想像できないような生き方や経験をしている人がいる。地球上には、見たこともない景色がたくさんある。その人たちにたくさん会えるように、みたこともないものに触れられるように生きようと思う。それが幸せってことなのかなとそんなことを思った。
 
アラスカに行きたい。遥かな氷点下の元で満点の星空を見れたら、空を覆うオーロラを見れたら、生きてて良かったと思えるかもしれない。
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