転職して半年以上が経った。今までに経験していないことも多く、色々と悩んでいる。悩んでいると言いながらも、正直、自分が一体何に悩んでいるのか良く分からなかった。
目の前に現れる具体的な悩みは、自分の実績、目標の数字の達成度、自分の評価、収入の増減、そういう表面的なことが中心だけど、良く考えたら、そんなものは全部何かをした結果のことであって、そんなのは悩みでもなんでもなく単なる不安にすぎない。そんな不安に恐れているだけで、本当に考えないといけないのは、なぜその不安に自分が囚われてしまっているのかということなのだろう。
不安だとか悩みだとか言っているが、やりたくもない事をやらされているとか、パワハラがあるとか、そんな差し迫った問題は特になく、やりがいを感じる時もあるし、そうとう自由にもやらせてもらっていると思えるのだから、一体何に自分が悩んで不安に感じているのか、そこがよくわかっていなかった。
そう考えて気付いたのは、『自分が行動できていない』という事実だ。目の前にある不安を払拭するような行動を自分が取れていないということだ。不安に思っている、悩んでいるだけで何も行動ができていない、そんなダメな自分がそこにいる。この不安から逃れるための何かを誰かから与えられる事を期待している、そんな自分だ。
それは、自らは何もせず、奇跡が起こることを座して待っているに等しい。行動できていない自分は、自分が経験したことのないことに向かう恐れに囚われていて、目の前の現実から逃げている。
大学を出てからずっと仕事をしてきたが、こんな真剣に仕事のこと、自分のことを考えたこともなかった。目の前のことは一生懸命やってきたし、実績も残してきた(と思っている)。出世とか評価とかそんなものは結果論に過ぎないってことも頭では理解していた。だけど、今までの社会人人生を振り返って、自分がどれほど人から与えられるものに期待し、どれほど人から与えられないことに不満を募らせていたことか。本気で自分から何かを打開してやろうなんて、そんなことはできてなかったんだなとそう思った。
よくよく考えて気づいた自分の悩みはごくごく単純なことで、『もっと会社に貢献したいのにやり方がわからなくて出来てない』ってことだった。決して貢献した結果与えられる評価やプロモーションにのみ価値を置いているのではなく、『純粋にもっともっと貢献したい、もっとできるはずなのにどうしたら良いのか分からない』ってことだった。それと同時に、『やれば良いと分かっていることをやらず現状維持に力を入れて、何かの偶然を待っている』そんな自分自身が嫌だったんだってことだった。
その解決に必要なものが何か。それは行動しかないと思う。思いついたことをとにかく思い切ってやってみる。そしてその行動によって壁を破り、そこに潜んでいる自分の弱さを克服して自信をつける。それしか成長する道はないと思う。
そのためには、自分と向き合い、逃げているものに立ち向かう動機を見つけないと行けない。勇気なんかじゃない動機なんだと思う。自分を動かす本当の自分の欲望に気付くこと、自分の命を燃焼させるものを見つけること。それが究極の答えなんだと思う。それがなければ行動もできないし、やろうとしていることが嫌なことなのであれば、それを無理やりやっても自分の心、自分の魂を傷つける結果になる。
今こうやって転職をして向かい合っている状況を何か壁だとしたら、まずは、行動を持ってその壁に向かっていき、何かを打開していきたいと、そんな事を思った。
まだまだ、自分の命を燃焼させるものが何なのかを見つけられていないが、まずは、目の前のことに集中してみたいと思う。